在住外国人に向けた2つの自治体の取り組みに迫る

コラム

2018/08/02

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2018/08/02

在住外国人に向けた2つの自治体の取り組みに迫る

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今日のような多文化共生社会においては、在住外国人にいかに正確な情報を届けるかが、自治体の大きな役割の一つとなっています。とりわけ東日本大震災や、西日本豪雨といった大規模な災害時には、正確性とスピードが求められます。そこで今回は2つの自治体の多言語化の取り組みを紹介します。

県と在住外国人が協働する三重県

三重県で生活する外国人のなかには、日本語によるコミュニケーションがままならず、不便な暮らしを強いられていたほか、文化や習慣の違いによって、困り事を抱える人たちがいました。また情報不足によって、日本人と同じような行政サービスが受けられない、といった問題も発生。そこで三重県では、さまざまな情報を日本語、ポルトガル語、英語、スペイン語という4つの言語で提供する「多言語行政生活情報提供事業」の1つとして、「三重県情報提供ホームページ」を開設しました。
  
「県内の花火大会」「熱中症注意喚起」「県営住宅の定期募集」「胃腸風邪について」など、このホームページでは生活に根ざしたさまざまな情報を発信。運営は三重県在住のブラジル人が経営する企業に委託していて、行政や日本人の視点だけでなく、在住外国人の視点も反映されているのが特徴です。どうすればより多くの在住外国人に必要な情報が行き届き、理解されるか。県と在住外国人が協力しながら運営をおこなっています。
  
また、このホームページは単に情報を提供するだけではなく、在住外国人の地域社会への参画も促しているのが特徴です。彼らに「自分たちも三重県民の一人である」ということを意識してもらうことで、災害が発生したときなどには「アクティブ・シチズン」として、自ら地域のために行動してもらうことも狙いとしています。
  
三重県情報提供ホームページ

生活に役立つ内容を届ける岡山県

  • 今度は岡山県の例を紹介しましょう。岡山県ではそれまで、日本語が十分に理解できない在住外国人に対しては、チラシの掲示などによって情報を提供してきました。しかし、それでは外国人が本当に必要としている情報を的確に届けられないと、一般財団法人岡山県国際交流協会が主体となって「岡山多文化共生マップ」というホームページを2010年に立ち上げています。

このホームページは地図情報サービスを利用し、日本語、英語、中国語、ポルトガル語の4言語で、生活に役立つ情報を提供しようというもの。県内にある施設を「生活・観光」「在留資格」「ことば」「仕事」「医療」「無料相談」という6つの項目にカテゴライズしてコンテンツを発信。
  
また、「日本語学校」「市町村役場」「法律相談」「休日夜間急患診療所」といった、重要かつ急を要する内容も届けています。さらにはスマートフォンにも対応させ、利用者が行きたい施設が地図上にピン表示され、タップすれば施設の連絡先や概要、ホームページなどを見ることも可能。利便性も兼ね備えた情報発信で、在住外国人の暮らしやすさをバックアップしています。
  
岡山多文化共生マップ
  
どのような情報を、どの言語で、どうやって届けていくべきか。この2つの事例からだけでも見えてくるものがあります。

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  • 当社の提供している「MCCatalog+」は、日本語の観光ガイドやフリーペーパー、レストランメニューなどを簡単に多言語し、スマートフォンやタブレット端末で閲覧することができます。訪日観光客はもちろん日本で暮らす人々に、「MCCatalog+」を使って地域の大切な情報を発信してみてはいかがでしょう。

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