2017年年間の訪日外国人旅行者数は、前年比19.3%増の2,869万人(JNTO日本政府観光局調べ)となりました。年々増加していく訪日外国人旅行者数にあわせて増えていくインバウンド需要。それに対して受け入れ側はどのような準備を進めていけばよいのでしょうか。
好調の要因は多言語対応
日本政策金融公庫が中小企業を対象に行なった調査によれば、インターネットを使った情報発信に積極的な企業ほど、インバウンド集客が好調なようです。
独自にウェブサイトを運営している企業の割合をみると、1ヵ月のインバウンド来客数が「0人」の企業では50.9%、「1~49人」の企業では65.1%に対し、「50人以上」と回答した企業では、76.9%が独自でウェブサイトを運営しています。さらに、「50人以上」と回答した企業で外国語のウェブサイトを運営している割合が39.4%。インバウンド集客をしていくためには、独自の、そして多言語対応のウェブサイトを用意することが今後は必須となっていくと考えられます。
訪日外国人旅行者のうち、航空チケットや宿泊先を自ら手配する個人旅行者の割合は、およそ7割程度。彼らは行き先をはじめ旅先の情報のすべてを自分自身で集めますから、その手段としてインターネットは欠かせません。訪日外国人旅行者が「出発前に得た旅行情報源で役に立ったもの」として挙げるのは、旅行会社や宿泊施設、地方観光協会のウェブサイトなど、インターネット経由のものがほとんど。インターネット検索で見つからなければ、それは存在していないと同じことです。
訪日外国人旅行者の情報収集を手助けするために
- また同調査によれば、1ヵ月のインバウンド来客数「50人以上」と回答した企業がSNSや動画投稿サイトを利用している割合は47.3%。インバウンド来客数が多い企業ほど、SNSやブログ、動画投稿サイトを積極的に利用して情報発信を行っています。
訪日外国人旅行者が現地の情報を得るタイミングは2つ。ひとつは、旅行前に現地の概要を調べる時。そして、もうひとつは、旅行中に具体的な行き先や道順などを調べる時です。SNSは、その両方に効果的な情報発信の手段といえます。
特に、Instagram(インスタグラム)のような写真投稿に特化したSNSは、言葉がわからなくても写真だけで内容が伝わりやすく、訪日外国人旅行者に対してアピールしやすいのが特徴です。訪日外国人観光者が日本に訪れた際にInstagramの投稿をみて興味を持ち、実際にその場所を訪れる事例も増えています。
しかし、SNSを見ただけでは、施設名、住所、交通手段、営業時間などの基本的な情報がわかりませんから、SNSから自社サイトへ誘導することもあわせて必要です。外国人旅行者は様々な国々から日本を訪れますから、誘導するページは多言語対応していることが必要でしょう。また、旅の移動中に見られることを考えるとスマートフォンで見やすいものでなくてはなりません。
海外ではWi-Fi経由のインターネット接続が一般的のため、外国人旅行者は日本を訪れた際に、無料のWi-Fiスポットを探します。ですが、駅や空港などの交通機関や観光案内所などの公共施設では増えてきましたが、日本国内ではまだまだWi-Fiスポットが少ないのが現状です。無料のWi-Fiスポットを積極的に設置することは、訪日外国人旅行者を呼び込むための大きなキッカケとなりますし、日本人のお客さんにとっても便利なサービスにもなります。
- 当社の提供している「MCCatalog+」は、日本語の観光ガイドやフリーペーパー、レストランメニューなどを、スマートフォンやタブレット端末で簡単に多言語(英語・中国語簡体字・中国語繁体字・韓国語・タイ語・ポルトガル語)で閲覧することができます。好奇心旺盛な訪日外国人旅行者に対して「MCCatalog+」を使って、ディープな日本の情報を提供してみてはいかがでしょう。