「爆買い」に代表されるモノ消費からサービス体験型のコト消費へ求められるものが変わりつつあるインバウンド観光の流れ。リピーター客の割合が増えるにつれ、日本らしさをより感じられるものや体験できるものに人気が集まっていくのではないかと考えられます。なかでも「食」は、自然、歴史と並んで外国人旅行者を呼び込むのにとても大事なコンテンツです。
観光庁「訪日外国人消費動向(平成29年4-6月期)」のデータによれば、訪日前に期待していたことを複数回答で尋ねたところ、「日本食を食べること」が68.4%、「日本の酒を飲むこと」が24.2%と回答。そして、日本滞在中にしたことの満足度をみると、「日本食を食べることに満足した」との回答が89.7%。関心、満足度とも日本での食の体験に注目が集まっています。
店選びは街頭から始まっている
それでは、飲食店が訪日外国人旅行者に対してアプローチを取る場合に、具体的にどのようなアクションを起こしたらよいでしょうか?
まずは、訪日外国人旅行者に来店してもらえなければなりません。店内に外国語に翻訳したメニューを用意しておくことはもちろん必要ですが、それだけでは街頭で店選びに迷っている外国人旅行者には伝わりません。
「このお店では自分が食べたいメニューがあるのだろうか?」
「果たして母国語は通じるのだろうか?」
お店の前であれこれ悩んでいる訪日外国人旅行者の不安を解決し、入っても良いかなと思ってもらうためには、写真付きの外国語メニューを店頭に設置するなど受け入れ体制が整っていることをアピールして、彼らに目を向けてもらう必要があります。
対応できる外国語の種類や外国語を話せるスタッフがいるかどうか、インターネット接続(フリーWi-Fi)の表記があるとより安心してもらえるでしょう。イスラム教圏の旅行者にとっては、ハラール対応しているかどうかも重要な判断基準です。
メニューブックには多言語翻訳とビジュアルを
次に、店内でのコミュニケーションです。メニューの翻訳にはコストがかかりますが、外国人旅行者にとってメニューの内容を母国語で理解できるか否かで満足度が大きく異なります。安心して美味しく食べてもらうためには、多言語での料理説明は必須でしょう。
しかし、私たち日本人が、海外の飲食店でメニュー名だけをみてどんな料理か想像できないように、日本食のメニューも、仮に母国語に翻訳されていてもイメージが湧きづらいかもしれません。例えば「ラーメン」がどんな料理かを外国語だけで伝えるのはなかなか難しいもの。ですが、ラーメンの写真があれば、どんな料理なのかおおよその見当をつけることができます。すべてを翻訳だけに頼るのではなく、写真やイラストなどを効果的に取り入れることも重要です。
ビジュアルを活かした翻訳したメニューを言語の数だけ用意するのは大変ですから、訪日外国人旅行者向けにタブレット端末を用意するのが良いでしょう。MCCatalog+を使って翻訳したメニューをタブレット端末の中に入れておくと、外国語を話せなくとも指差しをしながらコミュニケーションをとることができます。
- 当社の提供している「MCCatalog+」は、日本語の観光ガイドやフリーペーパー、レストランメニューなどを、スマートフォンやタブレット端末で簡単に多言語(英語・中国語簡体字・中国語繁体字・韓国語・タイ語・ポルトガル語)で閲覧することができます。好奇心旺盛な訪日外国人旅行者に対して「MCCatalog+」を使って、ディープな日本の情報を提供してみてはいかがでしょう。