活用事例
浪速区を、大阪を、そして日本を
本当に好きになってもらいたい。
大阪市浪速区
区長 玉置様、市民協働課担当係長 武内様
大阪市のほぼ中心に位置する浪速区。通天閣のある新世界、ポップカルチャーで盛り上がる日本橋でんでんタウンなど、魅力的な観光スポット紹介のため2015年2月に発行された『浪速区観光ガイドブック』で、MCCatalog+をご活用いただいています。区長の玉置賢司様、市民協働課担当係長武内真一郎様にお話を伺いました。
リソースの有効活用で、さまざまな課題を一気にクリア。
玉置様 ここ浪速区は面積こそ大阪市24区で1番小さいですが、魅力的な観光スポットがつまったまちだと自負しています。関西国際空港からのアクセスもよく、外国人の方にも来ていただきやすいところなんですが、彼らに向けた情報発信が今まであまりできていませんでした。
武内様 今回MCCatalog+とCatalog Pocketで多言語配信した、『浪速区観光ガイドブック』についても、どのように外国人向けに発信していくかというアイディアは制作時にはかたまっていなかったんです。
― 外国語版の印刷という案も、考えていたんですか?
玉置様 そうですね。今後、浪速区にとって観光による賑わいづくりの重要度が増してくることは間違いありませんから。ただ、大阪市や府などさらに広域の自治体や、観光局などその分野に特化した組織もありますし、そもそも区が観光に割けるリソースというのはそこまで大きくありません。しかも、大阪に来られる外国人観光客の5割は東アジアの方です。英語版の他に、中国語版や韓国語版も当然求められますが、それらをすべて発行するのは正直難しいと考えていました。
― なるほど。では多言語翻訳と電子配信というのは、ソリューションとしてはぴったりだったわけですね。
武内様 はい、区内に本社を置くモリサワさんからご提案をいただいたときは、「これだ!」という感じでした。日本語版のデータをそのまま使って多言語化と電子配信が同時に実現できるわけですから、コストメリットはとても大きいですよね。それから、Catalog Pocketのアプリを使ってスマートフォンで閲覧できるということも大きな魅力だと感じました。
玉置様 ツアーガイドを付けずに個人で観光される方は、みなさんスマートフォンで情報収集される時代です。フットワークの軽い個人旅行の方にしっかりと魅力を伝えることは、大阪のファンになってもらい、再び来てもらうという点でも大切な取組みだと考えています。
観光も生活も、心地よく。浪速区を好きになってもらう情報発信。
- 「文化を深く理解していただくことが重要」と観光戦略を語る玉置区長。
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― 公開後、どのような反応がありましたか?
武内様 2015年7月の公開から日が浅いので、ユーザさんからの反応というのはまだありませんが、浪速区の商店街やホテルの方に紹介したらとても好評でしたね。あるホテルさんは「各部屋にPOPを置きたい」というくらい気に入ってくださいましたから。
― 外国人観光客が急激に増えてきている状況にどう対応すべきか、やはりみなさん悩まれているんでしょうね。
玉置様 よく話題になるのが、飲食店などのメニューですね。写真を載せたりといろいろ工夫されているんですが、使っている食材や調理法など外国人の方にとって重要度の高い情報がそれでは伝わらないんです。
― 宗教上の理由やアレルギー体質で食べられないものがあったり、食文化の違いもあったりしますからね。
玉置様 観光客を受け入れる側は常に意識すべきと私は思うのですが、旅先での食事というのは旅行者の満足度を大きく左右する要素です。飲食店などのメニューでも、MCCatalog+とCatalog Pocketはすごく重宝されるんじゃないかと思っています。
― 最後に、今後の展望をお聞かせください。
玉置様 もっと文化面の理解を深めていただけるような情報発信をしていきたいと思っています。
― 国によるマナーの違いなどを伝えていくということでしょうか。
玉置様 マナーの違いを理解し合い、外国人の方も受け入れる側の日本人も気持ちよくコミュニケーションがとれるようになることはもちろん大切ですが、本当に伝えたいのは日本の文化、大阪の文化に込められた想いや意味なんです。世界文化遺産となって注目を集めている和食でも、ただ食べてもらうだけでなく、起源や地域による違い、食べ続けられている理由を知ってもらう。大阪で言えば、例えばたこ焼きにしても、手軽に食べられるだけでなく、“だし”など食文化の背景も知ってもらうことで、それを生み出した大阪というまちのことも好きになってもらう。それこそが、先ほどお話した「ファンになってもらう、また来てもらう」ということにつながっていくと思うので。
武内様 まずは知ってもらうことからなので、どんどんPRして、ユーザさんからのフィードバックを少しずつ反映していければと考えています。季節ごとの情報を発信したりとか、いろいろとやり方はあると思うので。また、浪速区は住民の10%が外国籍の方です。まだ具体的な利用シーンはイメージできていませんが、観光情報だけでなく区民の方への情報発信にも活用していければと考えています。
- 大阪市浪速区
- 1925年、南区(当時)より分区し浪速区となる。大阪市24区で最も面積が小さく(4.37km2)、全国でも1番小さな行政区である。人口:69,219人、世帯数:46,951世帯(2015年7月1日現在)
- 〒556-8501 大阪市浪速区敷津東1-4-20
TEL: 06-6647-9734(市民協働課) FAX: 06-6633-8270 - 大阪市浪速区 webサイト